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ゴースト・イン・ザ・シェル Ghost in the Shell ☆☆☆・

「草薙少佐…どうせ偽名だ。以前は草薙三佐と言った。」

確か「攻殻機動隊」の原作冒頭にこう言う台詞が挿入されています。

これは士郎正宗の漫画全般に言える「御節介な説明不足」と言うチグハグな作品の根本を良く表現していると思います。

三佐と言うのは「日本の自衛隊」における階級で海外の少佐に符号しますが実は「全て」では有りません。

つまり、このセリフだけで「草薙素子」と言う人物の「軍属で有りながら、得体が知れない」事を表していたりします。

掴みどころがないですよね?。

大体、こんな外連味を感じるセリフと緻密な画力と世界構成で読者を煙に巻いて「でも、実際なんだったの?。」と言う疑問符を心に残してくれて来ました。

本作は士郎正宗の原作とアキラ、攻殻機動隊と言うジャパニメーションの雄とも言える作品群を元に「普通の人にも分かり易く」その世界観を説き伏せる様に制作されたエンタメ作品です。

近未来の話なので若干「モノやコト」の基本が揺らいでいるのは御愛嬌で、作品を組み上げているブロックは良く考えらえれて緻密に美しく組み上げられていると感じました。

私は押井が歪曲して組み上げてしまったアニメの世界観が「どうしても」好きになれないので、むしろ「漫画原作の映画」として、本作は高く評価出来ると思います。

4本腕の「女性型」アンドロイドが登場する士郎を初めて知った作品は30年近く前に下卑たアダルト雑誌に掲載されていましたね。

その後「ブラックマジックM66」としてバンダイビジュアルから士郎正宗本人が監督(補佐とも言えるらしい)と絵コンテを切ってアニメ化されたりしました。

有る意味「その血統」をキチンと引き継いだ「ヲタク向け」に見える一般エンタメ作品とも言えるかも知れませんね。